最低賃金改訂
以前このコーナーでもお伝えしたように、10月より地域別最低賃金が改訂されています。
今年は全国平均51円と大幅なアップなので、賃金が最低賃金を下回っていないか今一度確認されることをお勧めします。
最低賃金の詳しい計算方法はこちらをご覧いただくとして、ここでは具体例を挙げて説明したいと思います。
愛知県の最低賃金1,077円で計算してみます。
ケース1 月給者の場合
基本給:170,000円
資格手当:5,000円
家族手当:3,000円
所定労働時間:8時間
平均月所定労働日数:21日
と仮定すると、最低賃金対象の賃金は、(基本給+資格手当)÷平均月所定労働時間なので、
(170,000+5,000)÷(8×21)=1,041.66…円で最低賃金を下回っています。
※家族手当は最低賃金の対象にはなりません。
もし基本給を最低賃金以上にするならば、
1,077×(8×21)-5,000=175,936円以上にする必要があります。
ケース2 時給者の場合
時給:1,030円
資格手当:5,000円
家族手当:3,000円
所定労働時間:6時間
平均月所定労働日数:21日
とすると、この場合は資格手当の時給分を追加する必要があるので、資格手当の分が
5,000÷(6×21)=39.68…円
時給と合計して
1,030+39.68…=1,069.68…円で、この例も最低賃金を下回っています。
最低賃金以上にするためには、時給を
1,077-39.68…=1,037.31…→1,038円以上にする必要があります。
いずれの場合も10月の稼働分から対応することが必須ですので、給与計算時には忘れることのないようにしましょう。
令和6年度地域別最低賃金:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/index.html
それでは今週のニュースPickupをどうぞ!!
厚生労働省
令和6年11月から「フリーランス」が労災保険の「特別加入」の対象となります(10/2)
令和6年11月から、以下の方について新たに特別加入制度の対象となります。
・ 特定受託業務に従事する方(特定フリーランス事業)
(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律の施行日から加入できます。)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/rousai/kanyu_r3.4.1_00010.html
特定求職者雇用開発助成金(成長分野等人材確保・育成コース)は、より利用しやすくなるよう制度の見直しを行います(10/1)
【見直しのポイント】
- 人材育成メニューと成長分野メニューに共通した見直し
対象となる労働者の就労経験のない職業の判断について見直しました。
ア.過去5年間に通算1年以上の就労経験がない場合と期間を限定
イ.過去のパート・アルバイトの就労は、就労経験がないものとして扱う - 人材育成メニューの見直し
通常50時間以上の訓練時間について、公的職業資格の取得を目的とした教育訓練(教育訓練給付の指定講座に限る)であれば、50時間未満の訓練も対象とします。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43992.html
就職氷河期世代支援特設サイトをリニューアル
「一人ひとりの想いのそばに。」広報コンテンツを公開(10/1)
厚生労働省では、このたび、バブル崩壊後の1990~2000年代の雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った方々(就職氷河期世代)の支援のため、広報キャラクターに俳優の風間俊介さんを起用し、特設サイトをリニューアルいたしました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44012.html
令和6年10月から教育訓練給付金を拡充します(9/27)
このたび、厚生労働大臣が指定する特定一般教育訓練及び専門実践教育訓練の受講を令和6年10月1日以降に開始する方について、教育訓練給付金の給付率を引き上げる改正を行いました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000160564_00042.html
10月は「年次有給休暇取得促進期間」です
~ワーク・ライフ・バランスの実現に向けて年次有給休暇の取得を促進~(9/30)
厚生労働省では、年次有給休暇(以下「年休」)を取得しやすい環境整備を推進するため、毎年10月を「年次有給休暇取得促進期間」として、集中的な広報を行っています。
「過労死等の防止のための対策に関する大綱」(令和6年8月2日閣議決定)により、令和10年までに年休の取得率を70%とすることが、政府の目標に掲げられています。一方で、令和4年の年休の取得率は62.1%と過去最高となったものの、目標には届いていない状況です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43965.html
多様な働き方の実現応援サイト(厚生労働省)
多様な働き方の実現応援サイトメールマガジン令和6年10月号(10/1)
- 11月7日開催「テレワークセミナー」(大阪会場)参加者募集中
第5回テーマは「現場作業でもテレワーク」 - 「『働き方改革』わが社の実践記録」を募集しています
- 労働契約等解説セミナー2024 イベントを開催します
- 「不妊治療と仕事との両立支援担当者等向け研修会」を実施します!!
-オンデマンド 無料― - 両立支援等助成金(不妊治療両立支援コース) 活用ください
- 2024年10月から、社会保険の適用が拡大されます(再掲)
https://part-tanjikan.mhlw.go.jp/mail_magazine/backnumber_r0610.html
国税庁
令和6年分 年調ソフト【正式版】等の公開(10/1)
https://www.nta.go.jp/users/gensen/nenmatsu/nencho.htm#soft_dl
愛知県
「愛知県休み方改革シンポジウム」の参加者を募集します!(10/4)
シンポジウムでは、愛知県休み方改革マイスター企業認定制度において最高位のゴールド区分で認定された企業に対し、知事から「あいち認証材」を使用した木製の認定証を授与するほか、株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役社長の小室淑恵氏をお迎えして基調講演を行います。また、休み方改革に取り組んでいる県内中小企業によるパネルディスカッションも併せて実施します。
https://www.pref.aichi.jp/press-release/2024symposium.html
ITmedia ビジネスオンライン
重役が若手社員に「自己PR」 三菱マテリアルの“逆指導”制度が面白い(9/30)
若手社員が上級管理職や役員に対してメンターとなり、新しい知識や視点を共有する「リバースメンタリング(リバースメンター)」と呼ばれる制度の導入が各社で広がっている。そんな中、2020年から制度を導入した三菱マテリアルでは、“とある工夫”が効果を上げているようだ。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2409/30/news076.html
「退職代行サービス」、退職者の16.6%が利用 利用者が多い業界・職種は?(10/4)
直近1年間に退職した人のうち、16.6%が退職代行サービスを利用していた――マイナビがそんな調査結果を発表。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2410/04/news098.html