ニュースPickup 2026年3月14日を公開しました。

2026年3月14日

「子ども・子育て支援金制度」が2026年4月開始 企業と従業員で負担する新しい社会保険制度

2026年4月から、新たに「子ども・子育て支援金制度」が始まります。少子化対策として政府が進める「こども未来戦略」の一環で、健康保険料とあわせて徴収される仕組みとなっており、会社員の場合は会社と従業員が半分ずつ負担します。制度は段階的に導入され、2026年度は0.23%からスタートし、2028年度には0.46%程度まで引き上げられる予定です。

この支援金は、1.児童手当の拡充、2.出生後休業支援給付(育児休業中の手取り10割相当)、3.育児時短就業給付、4.妊婦支援給付、5.こども誰でも通園制度など、子育て支援策のための財源として活用されます。政府の説明では、これらの施策により子ども一人当たり高校生年代までで約146万円程度の給付拡充につながるとされています。

一方で政府は、この制度について実質的な国民負担は生じないと説明しています。資料では、社会保障の歳出改革などにより社会保険料の負担軽減効果が積み上がっており、その範囲内で支援金制度を導入するため、支援金による負担は相殺される仕組みだとされています。つまり、新たな支援金が徴収される一方で、社会保険料の伸びを抑えることで全体の負担増にはならないという考え方です。

実務面では、すでに企業が負担している「子ども・子育て拠出金」とは別制度である点にも注意が必要です。拠出金は事業主のみ負担し、厚生年金とあわせて徴収されていますが、今回の支援金は健康保険の仕組みを使って徴収され、従業員にも負担が生じます。

また、制度開始のタイミングにも注意が必要です。社会保険料は例年3月分(4月納入分)から料率改定が行われるのに対し、この支援金は2026年4月分から適用され、5月納入分(5月支給の給与より控除)から徴収されます。社会保険料の改定とは1か月ずれる形になるため、給与計算やシステム設定の変更を行う際には注意しておきたいところです。

出典:こども家庭庁|子ども・子育て支援金制度についてhttps://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkinseido

それでは今週のニュースPickupをどうぞ!!


厚生労働省|労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定における年間収入の取扱いに係るQ&A(第2版)について(3/9)

健康保険の被扶養者認定における「年間収入」の取扱いに関するQ&Aの第2版が公表されました。労働契約上の年間収入が基準額未満である場合の判断方法などについて整理されており、被扶養者認定の実務で参考となる内容が追加されています。

🔎今週の視点
今年の4月より被扶養者の認定が従来の「将来1年間の収入見込み」から「労働条件通知書等の労働契約で定められた賃金から見込まれる年間収入(他の収入が見込まれない場合)」を基準に判断することとなりますが、イレギュラーなケース(たとえばシフト制など)や、労働条件の変更時の対応などについて補足されています。一度目を通しておくことをお勧めします。

出典:厚生労働省|労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定における年間収入の取扱いに係るQ&A(第2版)について(3/9)
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T260310S0010.pdf


厚生労働省|令和8年度の雇用保険料率(3/12)

厚生労働省は令和8年度の雇用保険料率を公表しました。一般の事業では、前年度の1.45%から1.35%へ0.1%引き下げとなります。内訳では、失業等給付に充てる保険料率が引き下げられ、育児休業給付や雇用保険二事業に係る料率は据え置きとされています。新しい料率は2026年4月1日から適用されます。

🔎今週の視点
雇用保険料率はここ数年、コロナ禍で一時的に引き上げられた後、段階的に引き下げが進んでいます。給与計算では毎年4月の変更を前提に確認作業が必要になります。年度替わりは社会保険料や税制の変更も重なる時期ですので、給与システムの設定や料率表を改めてチェックしておくと安心ですね。

出典:厚生労働省|令和8年度の雇用保険料率(3/12)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000108634.html


厚生労働省|「はたらく」に関する情報が見やすく便利になります ~ポータルサイトの開設やハローワークインターネットサービスのリニューアルなどの取組を進めます~(3/13)

厚生労働省は、「はたらく」に関する情報を集約したポータルサイトの開設や、ハローワークインターネットサービスのリニューアルなどを進めると発表しました。求職者や事業主が必要な情報にアクセスしやすくなるよう、情報提供の強化を図るとしています。

🔎今週の視点
ポータルサイト「みんなの労働ナビ」、「職業情報提供サイト(job tag)」、「職場情報総合サイト(しょくばらぼ)」いずれのサイトもユーザー別にわかりやすく整理されており、使いやすい印象を受けました。今回のリニューアルによって、情報の検索性や利便性が向上すれば、採用活動のツールとしての活用の幅も広がるかもしれませんね。

出典:厚生労働省|「はたらく」に関する情報が見やすく便利になります ~ポータルサイトの開設やハローワークインターネットサービスのリニューアルなどの取組を進めます~(3/13)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_70975.html


愛知県|わかりやすい 中小企業と就業規則(3/10)

愛知県は、中小企業向けに就業規則の基本を解説した冊子「わかりやすい 中小企業と就業規則」を公開しました。初めて就業規則を作成する企業や、既存の規則を見直す企業向けに、作成のポイントや基本的な考え方が整理されています。

🔎今週の視点
厚生労働省とは別に、愛知県として就業規則の規定例と詳細な解説があるのは、興味深いですね。かなり詳しい解説も掲載されていますので、厚生労働省の規定例と合わせて自社の就業規則改定の参考にしてはいかがでしょうか?

出典:愛知県|わかりやすい 中小企業と就業規則(3/10)
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/rodofukushi/0000007060.html


ITmedia ビジネスオンライン|【4月1日から】「130万円の壁」実質引き上げへ 間違いやすいポイントと企業がすべき3つの準備 社労士が解説(3/13)

厚生労働省が発表した「130万円の壁」の要件緩和について、制度の内容や企業側の対応ポイントを社会保険労務士が解説した記事です。被扶養者認定の判断基準や、企業が準備しておきたい実務対応などが紹介されています。

🔎今週の視点
いわゆる「年収の壁」問題は、人手不足対策としても大きなテーマになっています。今回の要件緩和は、働き控えの解消を目的としたものですが、制度の理解が十分でないと現場で混乱が生じる可能性もあります。パート・アルバイトの働き方や扶養の取扱いについて改めて整理しておくとよいのではないでしょうか。

出典:ITmedia ビジネスオンライン|【4月1日から】「130万円の壁」実質引き上げへ 間違いやすいポイントと企業がすべき3つの準備 社労士が解説(3/13)
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2603/13/news014.html