最近顧問先のお客様から、「男性従業員の育休を取得したい。」というお問い合わせを多く受けるようになりました。ニュースでも多く報道され、従業員や会社経営者の方々の意識が高まったことに加え、愛知県では「中小企業男性育児休業取得促進奨励金」という独自の助成金を出していることもあり、にわかに動きが出てきているように感じます。
育児休業を取得すると社会保険料の免除や、育児休業給付金による賃金の支援を受けられるメリットがありますが、特に出生時育児休業(産後パパ育休)では、それぞれの要件がやや複雑になっているので注意が必要です。
例えば社会保険料の免除は、原則としてその月の最終日に育児のために休業していることが必要ですが、最終日がたとえば日曜日など会社の休みだった場合に、休みの日だけ育児休業を取ることはできません。また同一月内の休業の場合、給与に関しては14日以上の休業があれば免除を受けられるのに対し、賞与は1ヶ月を超えて休業したときに限り免除されます(休業開始月の)。
出生時育児休業給付に関しては、休業中の就業日数、時間に関して育児介護休業法上の上限と育児休業給付を受けられる上限で微妙に要件が異なっています。
後で「しまった!」とならないように、この辺りの事を十分に把握しておくことが必要ですね。
参考:育児・介護休業法改正のポイント(厚生労働省)
令和4年10月から育児休業給付制度が変わります
来週のニュースPickupはお休みをいただきます。
それでは今週のニュースPickupをどうぞ!&良いお年を!
厚生労働省
令和5年労働組合基礎調査の概況(12/20)
労働組合数、労働組合員数及び推定組織率
- 労働組合数 22,789 組合 (前年より 257 組合(1.1%)減少)
- 労働組合員数 993 万 8 千人 (前年より 5 万 5 千人(0.5%)減少)
- 推定組織率注) 16.3% (前年(16.5%)より 0.2 ポイント低下)過去最低
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/roushi/kiso/23/index.html
令和5年上半期雇用動向調査結果の概要(12/21)
入職率、離職率及び入職超過率
- 入職率 9.7%(前年同期と比べて0.4ポイント上昇)
- 離職率 8.7%(前年同期と同率)
- 入職超過率 1.0ポイント(入職超過)(前年同期と比べて0.4ポイント拡大)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/24-1/index.html
毎月勤労統計調査 令和5年10月分結果確報(12/22)
- 現金給与総額は279,232円(1.5%増)となった。うち一般労働者が363,772円(1.9%増)、パートタイム労働者が103,102円(3.2%増)となり、パートタイム労働者比率が32.50%(0.58ポイント上昇)となった。なお、一般労働者の所定内給与は326,028円(1.7%増)、パートタイム労働者の時間当たり給与は1,293円(3.8%増)となった。
- 共通事業所による現金給与総額は2.6%増となった。うち一般労働者が2.5%増、パートタイム労働者が3.3%増となった。
- 就業形態計の所定外労働時間は10.3時間(1.8%減)となった。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/r05/2310r/2310r.html
令和5年「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果を公表します(12/22)
- 65歳までの高年齢者雇用確保措置を実施済みの企業は99.9%[変動なし]
- 70歳までの高年齢者就業確保措置を実施済みの企業は29.7%[1.8ポイント増加]
- 65歳以上定年企業(定年制の廃止企業を含む)は30.8%[1.4ポイント増加]
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36506.html
人事労務マガジン 特集第216号 (12/22)
「年収の壁」対策として労働者1人につき最大50万円を事業主に助成します 他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36992.html
総務省
2020年基準 消費者物価指数 全国 2023年(令和5年)11月分(12/22)
- 総合指数は2020年を100として106.9
前年同月比は2.8%の上昇 - 生鮮食品を除く総合指数は106.4
前年同月比は2.5%の上昇 - 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は105.9
前年同月比は3.8%の上昇
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01toukei08_01000272.html
国税庁
電子帳簿保存法に関する「お問い合わせの多いご質問」を掲載しました(12/15)
この追加問答集は、「電子帳簿保存法一問一答【電子計算機を使用して作成する帳簿書類関係】、【スキャナ保存関係】、【電子取引関係】(令和5年6月版)」の公表後、ご質問の多かった事項について追加問として整理し、集約したものです。なお、この追加問答集は、令和6年1月1日以後に適用されます。
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/4-3.htm#a0023011-017
全国健康保険協会
第127回全国健康保険協会運営委員会の資料を掲載しました(12/20)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat720/r05/005/231220/
※令和6年度保険料率の議論や、マイナンバーカードと健康保険証の一体化についての資料等が掲載されています。
経団連
『週刊 経団連タイムス』 (12月21日発行 No.3618)(12/21)
https://www.keidanren.or.jp/journal/times/2023/#d20231221
愛知県
「ワーク・ライフ・バランス推進タウンミーティング(第2回)」の 参加者を募集します!(12/22)
愛知県では、ワーク・ライフ・バランス推進に向けた課題やその解決方法を共有する「ワーク・ライフ・バランス推進タウンミーティング」を開催します。
当日は、専門家による基調講演や、ワーク・ライフ・バランスの推進に取り組む企業を交えたパネルディスカッションを行います。オンラインでも開催しますので、是非、御参加ください。
https://www.pref.aichi.jp/press-release/townmeeting2023-02.html
ITmedia ビジネスオンライン
厚労省が目指す「労基法の改正」は、会社と従業員にどれほどの影響を与えるか(12/18)
この10月、厚労省の「新しい時代の働き方に関する研究会」が報告書を公表した。
研究会の目的は「働き方や職業キャリアに関するニーズ等を把握しつつ、新しい時代を見据えた労働基準関係法制度の課題を整理すること」で、有識者らによる15回の会議を重ねた結果をまとめたのが、今回の報告書だ。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2312/18/news021.html