ニュースPickup 2026年8月29日を公開しました。

2026年8月29日

10月1日より改正施行される労務・社会保険関係

早いもので、10月1日まであと1か月あまりとなりました。今秋は、労務・社会保険関係の制度がいくつか改正されます。

施行されてから慌てることのないよう、今のうちに内容を確認し、必要な準備を進めておきましょう。今回は、主な改正を一覧で紹介します。

① カスタマーハラスメント対策が義務化

カスタマーハラスメントを防止するため、事業主に方針等の明確化と周知、相談体制の整備、対応など、必要な措置を講じることが義務付けられます。

出典:厚生労働省|職場におけるハラスメントの防止のために https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku06/index.html

② 求職者等へのセクシュアルハラスメント対策が義務化

就職活動中の学生や求職者、インターンシップ参加者などに対するセクハラについても、事業主に防止措置が求められます。

出典:厚生労働省|雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/danjokintou/index.html

③ パート・有期労働者の労働条件明示事項が追加

パート・有期労働者を雇い入れる際、通常の労働者との「待遇の相違の内容・理由等に関する説明を求めることができる」旨の明示が必要になります。

出典:厚生労働省|同一労働同一賃金特集ページ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000144972.html

④ 「同一労働同一賃金ガイドライン」が改正

賞与、退職手当、各種手当、福利厚生などについて、正社員との待遇差に関する考え方が明確化されます。

出典:厚生労働省|同一労働同一賃金ガイドライン https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000190591.html

⑤ パート・有期労働者の雇用管理指針が改正

公正な評価による賃金決定や、待遇差の説明、正社員転換などについて、事業主に望まれる取組が追加・明確化されます。

出典:厚生労働省|同一労働同一賃金特集ページ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000144972.html

⑥ 派遣労働者の同一労働同一賃金も改正

待遇差について説明を求めることができる旨の明示などが必要になります。

出典:厚生労働省|派遣労働者の同一労働同一賃金について https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html

⑦ 社会保険の「月額8.8万円」要件を撤廃

短時間労働者の社会保険適用における「月額8.8万円以上」の賃金要件がなくなり、いわゆる「106万円の壁」が撤廃されます。

出典:厚生労働省|社会保険の加入対象の拡大について https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00021.html

⑧ 社会保険の現物給与価額(住宅)を改定

社宅・寮などを現物給与として扱う場合の住宅の価額と算出方法が改正されます。

出典:日本年金機構|令和8年4月1日から現物給与価額が改正されます https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/jigyosho/2026/202603/0319.html

⑨ 個人ばく露測定の実施体制を変更

個人ばく露測定について、10月1日から追加講習を修了した作業環境測定士等による実施が必要になります。

出典:厚生労働省鳥取労働局|個人ばく露測定等関連(令和8年10月~) https://jsite.mhlw.go.jp/tottori-roudoukyoku/newpage_02867.html

⑩ 化学物質の濃度基準値を追加

新たに78物質について濃度基準値が設定されます。化学物質を取り扱う事業場は確認が必要です。

出典:厚生労働省職場のあんぜんサイト|濃度基準値等 https://anzeninfo.mhlw.go.jp/user/anzen/kag/ankgc11.html

⑪ 【おまけ】国民年金の育児免除制度がスタート

企業の制度ではありませんが、10月1日から国民年金第1号被保険者を対象とした育児期間中の保険料免除制度が始まります。

出典:日本年金機構|令和8年(2026年)10月から国民年金保険料の育児免除制度が始まります! https://www.nenkin.go.jp/tokusetsu/ikujimenjo.html

それでは今週のニュースPickupをどうぞ!!


厚生労働省|フリーランス・事業者間取引適正化等法に基づく就業環境整備のポイント(8/25)

都道府県労働局における法施行状況を踏まえ、フリーランス・事業者間取引適正化等法に基づく就業環境整備のポイントがまとめられました。ハラスメント対策に係る体制整備や中途解除等の予告・理由開示、募集情報の的確表示など、実際の指導事例も紹介されています。

🔎今週の視点:
今回、都道府県労働局による指導で最も多かったのが、ハラスメント対策に係る体制整備義務だったというのは、少し意外でした。社員だけでなくフリーランスで働く方に対しても同様なハラスメント対策が重要だということですね。

出典:厚生労働省|フリーランス・事業者間取引適正化等法に基づく就業環境整備のポイント(2026/8/25) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/bunya/freelance_00006.html


働き方・休み方改善ポータルサイト(厚生労働省)|年次有給休暇取得促進特設サイトを更新しました。(8/28)

厚生労働省の「年次有給休暇取得促進特設サイト」が更新されました。年次有給休暇の取得促進に向けた取組や、企業が活用できる資料などが紹介されています。

🔎今週の視点:
年次有給休暇については、「年5日取得させればよい」というところで話が終わってしまいがちです。でも、本来は5日をクリアすることだけが目的ではありません。会社としても、従業員が希望する時期に休みを取りやすい環境をどう作るかが大切です。秋は連休も多いので、これからの取得予定を確認するきっかけにしてみてもよさそうですね。

出典:働き方・休み方改善ポータルサイト(厚生労働省)|年次有給休暇取得促進特設サイトを更新しました。(2026/8/28)
https://work-holiday.mhlw.go.jp/kyuuka-sokushin/


愛知県|2026年度あいち男女共同参画家族向けセミナー「ふたりの時間割ワークショップ~仕事・家庭・子育て。わたしたちらしい時間の使い方を考える~」を開催します!(8/27)

愛知県は、仕事・家庭・子育てにおける時間の使い方を考える家族向けセミナーを開催します。夫婦やパートナーが「ふたりの時間割」を題材に、それぞれの仕事や家庭生活について考えるワークショップです。

🔎今週の視点:
対面でのワークショップになりますが、夫婦やパートナーとで参加できるのはユニークですね。この機会に、家庭内での役割分担を見つめ直してみるのも良いのではないでしょうか。

出典:愛知県|2026年度あいち男女共同参画家族向けセミナー「ふたりの時間割ワークショップ~仕事・家庭・子育て。わたしたちらしい時間の使い方を考える~」を開催します!(2026/8/27)
https://www.pref.aichi.jp/press-release/2026danjo-seminar.html


弁護士ドットコムニュース|グーグルで「11年半」勤務→突然「業務改善プログラム」の対象に…女性エンジニアが「解雇無効」求め提訴(8/25)

Googleの日本法人でソフトウェアエンジニアとして約11年半勤務していた外国籍の30代女性が、業務改善プログラム(PIP)を経た解雇を不当として、同法人を相手取り東京地裁に提訴しました。労働契約上の地位確認や未払い賃金などの支払いを求めています。

🔎今週の視点:
PIPは「業務改善プログラム」という名前のとおり、本来は仕事上の問題を改善するためのものです。ただ、何のための運用だったのかによっては、問題になることもあります。社員の能力不足などを理由に改善を求める場合、何が問題なのか、どの程度の改善を求めるのか、本人にどう伝えたのか。後から説明できるようにしておくことは、中小企業でも大切なポイントではないでしょうか。

出典:弁護士ドットコムニュース|グーグルで「11年半」勤務→突然「業務改善プログラム」の対象に…女性エンジニアが「解雇無効」求め提訴(2026/8/25) https://www.bengo4.com/c_5/n_20834/


ITmedia ビジネスオンライン|「残業させ放題」なのか? 厚労省「残業45時間一律指導見直し」で企業が問われる“10項目”【弁護士が解説】(8/28)

厚生労働省が8月19日に示した、時間外・休日労働について月45時間以内に削減するよう求める一律の指導の見直しについて、背景や企業が注意すべきポイントを弁護士が解説しています。36協定や時間外労働の上限規制など、企業に求められる労務管理についても取り上げています。

🔎今週の視点:
「月45時間以内にするよう一律に指導しない」という話を聞くと、「これで残業を増やしてもいいの?」と思ってしまいそうです。しかし、今回の見直しは残業規制そのものを甘くする話ではありません。むしろ、会社ごとの実態に応じた労働時間管理が問われることになりそうです。自社の36協定や実際の残業時間を、あらためて確認してみるよい機会かもしれません。

出典:ITmedia ビジネスオンライン|「残業させ放題」なのか? 厚労省「残業45時間一律指導見直し」で企業が問われる“10項目”【弁護士が解説】(2026/8/28) https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2608/28/news040.html