ニュースPickup 2026年4月4日を公開しました。

2026年4月4日

通勤手当と食事の非課税限度額が改正

先日、国税庁から「通勤手当の非課税限度額の改正について」「食事の現物支給に係る所得税の非課税限度額の引上げについて」という2つのお知らせが公表されました。給与計算や福利厚生にも関わる内容のため、ここで概要を共有しておきましょう。

まず通勤手当についてです。昨年11月19日に非課税限度額の引き上げが公布され、4月に遡って適用されることが報じられましたが、今回さらに一部の見直しが行われました。

具体的な変更点は次の2点です。

  • 通勤距離が片道65km以上の非課税限度額が引き上げられたこと
  • 一定の要件を満たす駐車場等を利用し、その料金を負担することを常例としている場合、通勤距離区分の非課税限度額に、駐車場料金相当額(月5,000円を上限)を加算できるようになったこと

これまでは片道55km以上の場合、距離に関係なく一律38,700円が上限でした。今回の改正により、かなり遠方から自家用車で通勤している人にとっては、非課税となる範囲が広がることになります。

次に、食事の現物支給についてです。こちらは、従来月額3,500円とされていた非課税限度額が、今回の改正により7,500円へと大幅に引き上げられました。なお、「従業員が食事価額の半分以上を負担していること」など、非課税の適用要件自体は変更されていません。

実務への影響という点では、通勤手当よりも食事の現物支給のほうが対象範囲が広く、影響も大きいかもしれません。社員食堂や食事補助制度を導入している会社にとっては、今回の改正により、福利厚生制度の余地が広がったともいえそうです。食事補助は比較的取り入れやすい福利厚生の一つでもありますので、制度の見直しを検討してみる価値はありそうですね。

いずれの改正も、2026年4月1日から適用されています。給与計算や福利厚生制度の運用に関わる部分ですので、この機会に自社の取り扱いを一度確認しておくと安心ではないでしょうか。

出典:
通勤手当の非課税限度額の改正について(3/28)
https://www.nta.go.jp/users/gensen/2026tsukin/index.htm

食事の現物支給に係る所得税の非課税限度額の引上げについて(3/28)
https://www.nta.go.jp/users/gensen/2026shokuji/index.htm

それでは今週のニュースPickupをどうぞ!!


厚生労働省|厚生労働省関係の主な制度変更(令和8年4月)について(3/23)

厚生労働省は、令和8年4月から実施される主な制度変更をまとめて公表しました。女性活躍推進法に基づく情報公表義務の強化など、雇用・労働分野に関する複数の制度変更が整理されています。

🔎 今週の視点
毎年4月は制度改正が多く、個別に追っていると見落としが出てしまうこともあり得ます。このような「まとめページ」を確認しておくと、全体像を整理するうえで役立つのではないでしょうか。特に女性活躍推進法の情報公表に関する強化は、対象企業にとって準備が必要になる可能性もありますので、早めに確認しておくことをお勧めします。

出典:厚生労働省|厚生労働省関係の主な制度変更(令和8年4月)について(3/23)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_71570.html


日本年金機構|[令和7年年金制度改正関係]在職老齢年金制度が改正されました(4/1)

日本年金機構は、令和7年年金制度改正法に基づき、2026年4月から在職老齢年金制度が改正されたことを公表しました。今回の改正では、年金が減額される基準となる賃金と老齢厚生年金の合計額が、従来の月51万円から65万円へ引き上げられています。

🔎 今週の視点
在職老齢年金の基準額引き上げは、高齢者雇用にかなり影響がありそうです。これまで「年金が減るため働き方を調整する」というケースも見られましたが、今回の大幅な見直しによって、働き方の選択肢が広がる可能性があります。企業側としても、高齢社員の働き方や賃金設計を考える際の前提が少し変わるかもしれませんね。

出典:日本年金機構|[令和7年年金制度改正関係]在職老齢年金制度が改正されました(4/1)
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/kojin/2026/202604/0213.html


厚生労働省|「社会保険適用拡大特設サイト」をリニューアル
社会保険適用拡大に関する広報コンテンツを改修しました(4/1)

厚生労働省は、社会保険適用拡大に関する特設サイトをリニューアルしました。令和7年年金制度改正の内容を反映し、新たに対象となる事業所や対象者の説明のほか、社内準備の進め方や加入メリットなどを分かりやすく紹介しています。

🔎 今週の視点
社会保険の適用拡大は段階的に進められており、今後対象となる企業も少なくありません。このような対象別に整理されたサイトを確認しておくと理解の助けになりそうです。

出典:厚生労働省|「社会保険適用拡大特設サイト」をリニューアル 社会保険適用拡大に関する広報コンテンツを改修しました(4/1)
https://www.mhlw.go.jp/stf/tekiyoukakudai_00005.html


日本商工会議所|従業員への食事補助に係る所得税の非課税措置の周知チラシ(そのお悩み「食事補助」で解決できるかも⁉)公表(4/2)

日本商工会議所は、従業員への食事補助に関する所得税の非課税措置について解説した周知チラシを公表しました。福利厚生の充実や従業員の手取り増につながる制度として、活用メリットや適用要件を分かりやすく紹介しています。

🔎 今週の視点
日本商工会議所などの要望活動により、42年ぶりに食事の現物支給の非課税限度額が引き上げられました。消費税の導入や増税、食材費の高騰などがありましたが、これまで上限額はずっと据え置かれてきました。福利厚生の選択肢の一つとして、改めて検討してみる価値はありそうですね。

出典:日本商工会議所|従業員への食事補助に係る所得税の非課税措置の周知チラシ(そのお悩み「食事補助」で解決できるかも⁉)公表(4/2)
https://www.jcci.or.jp/news/news/2026/0402171000.html


ITmedia ビジネスオンライン|同一労働同一賃金はこう変わる 企業がまずとるべき対策3選【10月施行】(3/31)

ITmediaビジネスオンラインは、2026年10月施行予定の同一労働同一賃金ガイドライン改正について解説する記事を掲載しました。改正のポイントや企業が優先して取り組むべき対応について、社会保険労務士の視点から整理されています。

🔎 今週の視点
今回の改正は、過去の最高裁判決を基にして明確化するべき点をガイドラインに盛り込んだものと言えます。ガイドラインに罰則規定はありませんが、従業員との無用なトラブルを避けるためにも、改正内容の把握と対策を立てておくことが重要だと思います。

出典:ITmedia ビジネスオンライン|同一労働同一賃金はこう変わる 企業がまずとるべき対策3選【10月施行】(3/31)
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2603/31/news019.html