ニュースPickup 2026年3月28日を公開しました。

2026年3月28日

Edgeで開けない? 社会保険の「XML公文書」問題

2026年3月27日、日本年金機構が「電子申請、電子送付サービスにおける通知書等の閲覧方法について」という案内を出しました。

社会保険の電子申請の公文書は、XMLとXSLの2種類のファイルがセットで届きますが、Microsoft Edgeの仕様変更の影響で、うまく表示できないというトラブルがあります。今回の案内では、e-Gov電子申請アプリの中でXML公文書をHTMLに変換する仕組みが追加され、ブラウザで表示する方法が示されました。

XMLとXSLの2種類のファイルは、XMLが公文書の中身となるデータ、XSLがそれを画面に表示するためのレイアウトを定義する仕組みになっています。この仕組みは2000年代初頭の電子政府システムで広く採用されたもので、当時はInternet Explorerで表示することが前提でしたが、ブラウザが多様化する中で今回のような問題が発生したものと考えられます。
公文書の中身であるXMLは、項目ごとに意味を持った構造化データなので、行政システム同士の連携や自動処理に向いているというメリットがあります。

ただ、制度によって扱いは異なります。たとえば雇用保険の電子申請では、離職票などの公文書がPDF形式で提供されています。また、社会保険でも外字などXMLで扱えない文字が含まれる場合にはPDFで通知されることがあり、技術的にPDF化ができないわけではありません。
こうした違いは、技術的な問題というよりは電子申請システムの設計ポリシーや運用の違いによるものといえそうです。

今回の案内を見ていると、電子申請の仕組みが作られた当時の技術トレンドと、現在との間にギャップが出てきているなと感じます。行政手続のデジタル化は今後さらに進んでいくと思いますが、公文書の形式についても、データとしての使いやすさと、人が読みやすい形との両立と統一がうまく進んで行って欲しいものです。

出典:日本年金機構|電子申請、電子送付サービスにおける通知書等の閲覧方法について(2026/3/27)
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/jigyosho/2026/202603/032702.html

それでは今週のニュースPickupをどうぞ!!


厚生労働省|中小企業における福利厚生の取組事例を収集・公表しました ~ 人材定着・採用力向上につながる等の実践例を紹介 ~(3/23)

厚生労働省は、中小企業における福利厚生の取組事例を収集し、ホームページで公表しました。大企業と比べて導入が進みにくいとされる中小企業の福利厚生について、人材定着や採用力向上につながる具体的な実践例が紹介されています。

🔎今週の視点:
福利厚生は人材確保や定着の意味で、最近重要性が注目されつつあります。住宅補助や食事補助以外にもスポーツクラブやネット配信サービスの補助など、ユニークなものも増えてきており、注目です。

出典:厚生労働省|中小企業における福利厚生の取組事例を収集・公表しました ~ 人材定着・採用力向上につながる等の実践例を紹介 ~(3/23)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_71656.html


厚生労働省|「緊急時における雇用調整助成金の在り方について」報告書(3/27)

労働政策審議会職業安定分科会において、「緊急時における雇用調整助成金の在り方」について議論が行われ、報告書が取りまとめられました。コロナ禍で大きく活用された雇用調整助成金の制度運用や、今後の緊急時の対応のあり方などが整理されています。

🔎今週の視点:
雇用調整助成金は、リーマンショックやコロナ禍では、売上要件の緩和、助成率の引き上げなど緊急的な対策が取られましたが、一方で支給終了後の離職増加や不正受給などが問題になりました。緊急時が発生してから対応するのでなく、平時からどう対応するのかの議論を深めておくことは有意義なことだと思います。

出典:厚生労働省|「緊急時における雇用調整助成金の在り方について」報告書(3/27)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_71906.html


明るい職場応援団(厚生労働省)|ハラスメント対策研修動画のページの、「カスタマーハラスメント対策」「就活ハラスメント対策」の研修動画を更新し公開しました。(3/23)

厚生労働省の「明るい職場応援団」サイトで、ハラスメント対策研修動画が更新されました。今回公開されたのは、カスタマーハラスメント対策と就職活動中の学生へのハラスメント(就活ハラスメント)に関する研修動画です。

🔎今週の視点:
ハラスメント対策というと社内の問題を想定しがちですが、最近は顧客対応や採用活動の場面でも注目されています。特にカスタマーハラスメントは社会的な関心も高まっているテーマです。社内研修の教材として、こうした動画を活用してみるのも一つの方法かもしれませんね。

出典:明るい職場応援団(厚生労働省)|ハラスメント対策研修動画のページの、「カスタマーハラスメント対策」「就活ハラスメント対策」の研修動画を更新し公開しました。(3/23)
https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/countermeasure/events/


日本商工会議所|2027年度(2028年3月)卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請について(3/25)

政府は、2027年度(2028年3月)卒業予定者等の就職・採用活動について、開始時期の遵守や学業への配慮、個人情報の適切な取扱い、ハラスメント防止の徹底などを企業に要請しました。日本商工会議所がその内容を公表しています。

🔎今週の視点:
日程含め大枠では昨年より大きな変更はありませんが、インターンシップ等による就職活動の早期化・長期化が学生活動に悪影響となる可能性を挙げ、適切な実施の要請がされています。

出典:日本商工会議所|2027年度(2028年3月)卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請について(3/25)
https://www.jcci.or.jp/news/enterprise/labor/2026/0325133306.html


弁護士ドットコムニュース|JR値上げで「通勤ルート」変更? 会社は「安い路線で通え」と命じられるのか 八王子〜新宿区間で定期代逆転(3/24)

JRの運賃改定により、区間によっては従来より高くなるケースがあり、通勤定期代の逆転現象が話題になっています。企業が従業員に対して「より安い通勤ルート」を指定できるのかという点について、弁護士が解説しています。

🔎今週の視点:
通勤手当は会社ごとにルールが決められていると思いますが、運賃改定などで事情が変わることもあります。会社としてはコスト面も気になりますが、従業員の通勤時間や利便性とのバランスも考える必要がありそうです。就業規則を見直すきっかけになるケースもあるかもしれませんね。

出典:弁護士ドットコムニュース|JR値上げで「通勤ルート」変更? 会社は「安い路線で通え」と命じられるのか 八王子〜新宿区間で定期代逆転(3/24)
https://www.bengo4.com/c_5/n_20162/